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☆健康長寿のためにおすすめの筋トレ5選

・平均寿命がどんどん延びている今、いつまでも健康で活動的でいるためには日頃からの運動が欠かせません。
その中でも、筋肉を鍛えて強くする「筋トレ」は効果的かつ自宅で簡単に始めることができるので大変おすすめです。
そこで今回は、健康長寿のためにおすすめの筋トレをまとめてご紹介します。

 

・年齢とともに起こる変化
私たちの身体は成人を迎えると徐々に老化が始まり、皮膚、内臓、血管、聴力や視力などの感覚、筋肉など様々な部分の機能が低下していきます。
皮膚は新陳代謝が低下することで傷が治りにくくなったり、乾燥しやすくなりハリもなくなります。
内臓では胃腸の働きが低下して消化不良や便秘が起きやすくなります。
血管は弾力が低下して硬くなり、さらさらだった血液もどろどろになりやすくなります。
聴力や視力は神経や周囲の筋肉の調節機能の低下によって低下します。
筋肉は細くなって筋出力が低下したり、俊敏性が低下します。
しかし、老化の中には生活習慣の注意やなんらかの努力によって予防できるものもあります。
皮膚や内臓、血管などの機能低下を防ぐためには、スキンケアや食生活、生活リズムの改善などに気を配る必要があり、そうすることで様々な病気も予防することができます。
手足の筋力やバランス感覚の低下を防ぐためには、筋力トレーニングやバランストレーニングなどの運動が必要であり、それらの機能を維持することで手足の運動機能が維持され、好きなスポーツや旅行を楽しんだり、転倒予防にもつながります。

 

高齢者におすすめの筋トレ5選
筋力低下により日常生活に支障をきたさないようにするために高齢者におすすめの筋トレをご紹介します。

 

■スクワット
スクワットはたくさんの筋肉を同時に鍛えることができますが、主に下半身の抗重力筋(重力に抗って身体を持ち上げる筋肉)が鍛えられます。
立ち上がりや階段昇降など日常生活動作で必要とされる筋力の低下予防に直結する大切なトレーニングです。

1.足を骨盤の幅に広げ、両足は平行かややつま先が外向きになるようにします。手は身体の横に自然に置いておくか、頭の後ろもしくは腰の後ろで組みます。
2.背筋をまっすぐに伸ばしたまま重心が前後しないように気をつけながらゆっくりと股関節、膝関節を曲げて重心を落とします。
3.膝と股関節が90度程度になる(ハーフスクワット)もしくは太ももが床と平行になるところ(フルスクワット)まで重心が下がったら、ゆっくりと重心を上げ最初の肢位まで戻り、この動きを繰り返し行います。

■腕立て伏せ
上半身のスクワットとも呼ばれるトレーニングで、腕や肩回りを支える筋肉を一度に鍛えられるトレーニングです。

1.肩の真下で、肩幅よりも拳二つ分広げた幅で両手を床につきます。
2.足は骨盤の幅にして、膝を伸ばしてつま先だけが床につくようにします。
3.身体を横から見たときに肩から足首までが一直線になるようにし、腰が反ったり曲がったりしないようにします。
4.3までのポジションがとれたら、ゆっくりと肘を曲げ、身体を床に近づけていきます。
5.身体や顔が床につく手前まで下ろしたら、ゆっくりと肘を伸ばして元のポジションに戻し、この動きを繰り返し行います。

■上体起こし
腹筋トレーニングの中でも最も代表的なトレーニングです。
体幹を鍛えることで腰や背中が丸まって姿勢が崩れることや、腰痛予防にもつながります。

1. 両膝を立てて仰向けに寝て、両手は胸の前や頭の後ろに組むか、太ももの上に置きます。
2.息を吐きながらおへそを覗き込むように頭、肩甲骨の順番にゆっくり上げます。
3.おろすときは反対に肩甲骨、頭の順番にゆっくりおろしていきます。この動きを繰り返し行います。

肩甲骨まで持ち上げるのが楽にできるようになった方はそのまま背中をあげていき、完全に起き上がるところまで行うと負荷が上がりますが、動作は常にゆっくり行うようにしましょう。

■ブリッジ
大殿筋(お尻の筋肉)と同時に腹筋群や背筋群も鍛えるトレーニングです。
上体起こしとともに腰痛予防や姿勢の維持のために効果的です。

1. 両膝を立てて仰向けに寝ます。手はお腹の上に置くか身体の横で床の上におきます。
2. ゆっくりとお尻を浮かしていき、身体を横から見た際に肩から膝までが一直線になるところまでお尻が上がったら3秒止め、ゆっくりお尻を下ろす動作を繰り返し行います。

余裕がある場合はお尻を上げたところで肛門をしめるように意識すると尿や便の失禁を防ぐ効果もあります。
慣れてきて負荷が物足りない場合は、片方の足を反対の足に引っかけて片脚でブリッジを行うとさらなる筋力アップが期待できます。

■つま先立ち
下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)を鍛えるトレーニングです。
ジャンプや走る力を維持するために効果的であるほか、血流の改善につながるため足の冷えやむくみが改善するといったメリットもあります。

1. 骨盤の幅に両足を開いて立ち、両足のつま先が進行方向を向くようにします。
2. ゆっくりと踵を上げてつま先立ちになり、完全に上がり切ったらゆっくり下ろす動作を繰り返し行います。

バランスがとりにくく不安定な場合は軽く壁や手すりなどを持っても構いませんが、体重を手にかけてしまうと負荷が自分の体重よりも軽くなってしまいますので、バランスをとるために添える程度とし、負荷は変えないように行いましょう。
また、負荷が物足りない場合は片脚ずつカーフレイズを行うようにすると負荷が上がりなお筋力アップにつながります。

 

※筋トレの注意点

■呼吸を止めない
筋トレ中は身体に力を入れるため、どうしても呼吸を止めたくなってしまうことがあります。
しかし呼吸を止めて力むことで血圧が上昇しやすくなったり、脳卒中のリスクが高まってしまいます。
年齢とともに血管も脆くなっていますので、筋トレは呼吸を続けながら行うようにし、力を入れるタイミングで息を吐くよう意識しましょう。

■正しいフォームで行う
スクワットや腕立て伏せなど体重を手足にかけて行う筋トレは、足首や膝関節、肩関節といった関節にもある程度の負担がかかっています。
本来のフォームとは違うフォームで行うと、関節が捻られたり無理な負荷がかかってしまい、ケガの原因となります。
せっかく筋トレを行うのにケガをしてしまっては本末転倒なので、筋トレは必ず正しいフォームで行い、筋力不足などでそのフォームで行うことが難しい場合はレベルを落とした筋トレに変更するなどして無理のないようにしましょう。

■同じ筋トレは週2〜3日までとする
筋トレによって普段の生活の中ではかけない負荷を筋肉にかけると、筋肉は微細な損傷を起こします。
その損傷が痛みとして現れているのが筋肉痛で、通常2〜3日以内に発生して1週間以内には治まります。
筋肉の微細な損傷を修復する過程で筋肉は元の筋肉よりも強い筋肉に変化しますが(「超回復」と言います)、同じ筋肉に負荷をかけるトレーニングを毎日行ってしまうと、筋肉を修復する間もなく次々微細な損傷を繰り返してしまうので筋肉が育ちません。
よって同じ筋肉に対する筋トレは週2〜3回までとし、間隔を取りながら行うようにしてください。
他の筋肉に対するトレーニングを行うのは構いませんので、部位ごとに下半身の日、上半身の日、体幹部の日など分けて行うとよいでしょう。

■たんぱく質を積極的に摂取する
年齢を重ねると、筋肉を作る原料となるたんぱく質を摂取しても筋肉として同化される機能が低下しているため、若い頃と同じように筋肉が育ちません。
よって、今以上に筋肉をつけたいと思われる方は若い頃以上に積極的にたんぱく質を摂取する必要があります。
たんぱく質が多く含まれる肉や魚、豆類、卵類を3食でバランスよく摂取し、特に筋肉がつきやすい肉や魚などの動物性たんぱく質を積極的に摂取しましょう。

 

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おわりに
今回は健康な身体で長生きするためにおすすめの筋トレをご紹介しました。
トレーニングを行わなければ日々筋力が低下してしまうので、ご自身の現在の活動をいつまでも続けるためにも是非今日からでも筋トレを開始していただきたいと思います。
また、今回ご紹介した筋トレは日常生活や余暇活動を行うのに必要な筋肉をバランスよく鍛えられるように配慮していますので、是非ご紹介した全てのトレーニングを行うようにしてください。